グリッパーの誤差


工業製品である以上、グリッパーにも誤差は存在しており、これは絶対になくすことはできません。
ここではその「誤差」について説明していきたいと思います。


誤差の種類


<過失誤差>・機器の誤操作や測定者の不注意、間違いによって生じる誤差を過失誤差といいます。

<機器誤差>・個々の機器が持つ固有の誤差を機器誤差といいます。代表的な例は目盛りの固有誤差、構成要素の経年変化(ばね、歯車、ねじ、電気抵抗、トランジスタ等)があります。

<偶然誤差>・上述の原因以外の突き止められない原因、あるいは制御できないようなわずかな条件(機械の振動、浮遊塵埃、等)によって偶発的に起こるものです。


過失誤差と機器誤差はある程度無くすことが可能ですが、偶然誤差は防ぎようがありません。
また、測定する時にも上と同じ誤差が必ず出ます。

例えばですが、鉄は温度が10度上がると0.011%ほど伸びます。1mの長さで伸びが0.11ミリです。
赤道直下と南極点では同じ寸法にはなりません。
正確に作るということが、如何に難しいかをご理解いただけましたでしょうか?

誤差の公理

1、「正負の大きさが等しい誤差の起こる確率は同じである」

2、「絶対値の小さい誤差は大きい誤差よりも頻繁に起こる」

3、「絶対値がある程度以上の大きな誤差は起こらない」


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