グリッパー工学


ここでは機械工学、とくに材料力学からグリッパーの強度などを算出していきたいと思います。


 全ての金属は力(応力)を加えるとひずみが生じます。ひずみ(変形)には二つの種類があり、変形後に元の形に戻るのを弾性変形(バネ等)、元に戻らなくなるのを塑性(そせい)変形といいます。一般的に弱い力だと前者、強い力を加えると後者の変形が生じます。弾性変形→塑性変形へと移り変わるその瞬間の力の大きさを耐力といいます。これを超えた負荷がかかると金属は元の形には戻らず、ひずみが残ってしまいます。

 金属疲労についても説明しておきます。これは結構有名(?)な言葉だと思います。よく事故の原因になったりしてます。ご存知の通り、金属に何回も繰り返し力を掛けるとついには壊れてしまう現象ですが、順を追うと「金属に外力が働き、変形が起こる」→「変形に伴い、金属内部に微小な亀裂が発生」→「回数を重ねるごとに亀裂が成長」→「破壊が起こる」これが金属疲労のメカニズムです。  


検証その一<クランプセットによるスプリングの変化>


クランプによるセットはグリッパーのスプリングを弱めてしまわないかと心配している人は多いと思います。そこで実験としてRB160を使い一ヶ月閉じきった状態でグリッパーの底部の幅を測定してみたいと思います。



この状態を作ったのが11月23日ですので、一ヵ月後の12月23日にクランプを開いて幅を測定したいと思います。
ちなみに画像にある白い布地は靴下です、傷防止と滑り止めの役割があります。


一ヶ月後の結果


えーと、測定の結果2ミリほど縮んでました。
しかし、手で開かせば元に戻ります。

おそらく、この2ミリは「あそび」の部分なので強度にはほとんど影響は無いと思われます。



あまりに後味の悪い結果でしたので、再実験いたしました。
手で軽く閉じる → ・・・閉じられないorz → 幅を測定 → やはり2ミリ縮んでる
一ヶ月閉じた意味がないような気が・・・
結論:クランプセットはほとんど影響を与えない。



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